入居者が現れない

家を壊したくないのであれば、新たに入居者を募ればいいわけですが、そうもいかないのが近年の住宅事情です。さまざまな理由が重なって、入居者がなかなか現れないという状況に陥っています。

例えば、日本の人口の減少です。これにより、世帯あたりの人数が減っています。そのため、広々とした一戸建てよりも、コンパクトで利便性の高い集合住宅の方が重宝される傾向にあるのです。さらに一戸建てを求める場合でも、安価で現代的な新築住宅を好む人が多いです。

安価な新築が好まれるという傾向は、中古住宅の人気が低下しているとも言い換えられます。近年は災害への意識が高まっており、築年数が長期にわたる中古住宅は、あまり注目されないのです。リフォームやリノベーションといった方法で古い家を近代的に使用するという方法も注目されていますが、この場合もある程度予算が必要なので、中古住宅を使うよりも、結局のところ新築の方が魅力的であるのが実情です。

そこへきて、空き家予備軍になる家が増加傾向にあります。これはいわゆる高齢者世帯のことで、平成7年が31.1%、平成17年で39.4%、平成27年には41.7%にも達しています。高齢者が死亡すると、その家は空き家となるわけですから、上記の中古住宅における不人気と相まって、ますます問題は深刻化の一途をたどるでしょう。